「売りに出したマンションがなかなか売れない・・・」
とお悩みではないですか?
マンションが売れない間にも、固定資産税や管理費、修繕積立金などの維持費用は継続してかかります。
マンションは、とくに早期売却がもとめられるといえるでしょう。
こちらでは、なかなか売れないマンションを売るための対策を紹介しています。
価格が高すぎるからじゃないの?
そんな中、闇雲に価格を下げていけば、結果として売ることはできたとしてももったいないですよね。
大事なのは、原因の追求と適切な対策を取ることです。
目次
□マンションが売れないときに考えられる理由
マンションが売れない理由には、次の3つのことが考えられます。
■価格が高い
マンションが売れない理由として多いのは、やはり価格が高いということです。
今の時代、買い手も簡単にマンションの相場を調べることができるので、相場からの乖離率が高いと、不信感を抱かしてしまうんですね。
価格が高いかどうかの判断は、反響数や内覧希望数でも図ることができます。
問い合わせが週に1、2件。1ヶ月間売りに出してみて、内覧希望が1、2件だとすれば、価格が高くて買い手に見向きもされていない恐れがあります。
問い合わせは毎週10件単位で入るのが理想ですし、内覧希望は毎週末に入るのがベスト。反響が少ない場合は、不動産会社の担当者と相談して価格の見直しを検討しましょう。
■「見た目」が期待以下
一方、問い合わせ数も多く、内覧希望も十分にあるのに売れない場合には、買い手に「期待以下」という印象を与えてしまっている可能性が高いです。
立地や築年数、価格には概ね満足しているからこそ、内覧希望が入っているのです。
それでもなかなか売れないというのなら、内覧時に与えているイメージが悪いと考えられます。
目安として10件以上内覧があったのに、手応えがない。
具体的には、「購入申し込みもなかった」「ローン審査を通そうとした人もいなかった」という場合には、マンションの印象を高めることを考えた方がいいでしょう。
■不動産会社の問題
マンションが売れないときの原因として意外と多いのが、不動産会社に問題があるケースです。
どんな問題かというと、大きく分けて次の3つです。
◆➀力不足
まずは、精一杯頑張っているように見えるんだけど、なんだか空回りしているような感じ。
不動産会社の力不足というより、担当者の能力不足の場合もあるでしょう。
こちらの聞きたいことがうまく伝わらなかったり、レスポンスが悪かったりすれば、この可能性が高いです。
意思疎通や素早い対応ができなければ、買主への対応も悪いということ。
担当者だけの問題にも見えますが、その状態を放置している会社にも責任があるといえます。
◆②やる気がない
続いては、頑張ってもいない場合。
不動産会社の営業担当者は、一度に5件も10件も案件を抱えているものです。そのため売りにくい物件や一般媒介契約などの物件は、後回しにされてしまうこともあるんです。
でもそんなことは、こちらからすれば知ったこっちゃないですよね。
折り返しの連絡をくれない、そもそも連絡も少ないという場合には、この可能性があります。
◆③故意に営業しない
こちらが一番悪質。「わざと営業をしない」という悪徳業者にあたってしまった場合です。
なぜ悪徳業者は営業しないのかというと、「両手成約」を狙うためです。両手成約とは、売主だけではなく買主も自社顧客で売買契約をおこなうということ。
つまり他社に向けて営業しないで、自社内のみでマッチングしているわけです。
この手法は「囲い込み」といわれて、昔から不動産業界で問題視されています。
いまだこの悪しき習慣は一部の不動産会社に残っており、売主を顧みない非常に悪質な行為として十分注意しなければなりません。
レインズの登録証明書を提示してこない、不動産ポータルサイトにも掲載されていないという場合は、要注意です。
□マンションが売れないときに取るべき対策
では売れないマンションを売るためには、具体的になにをすればいいのでしょうか?
■値下げ
目安として相場より1割以上高く売り出していて、問い合わせも内覧希望もほとんどないような場合は、相場に近づけるために価格変更していくべきです。
価格変更するときには、次の2つのポイントを意識すると効果的です。
◆➀連休や長期休暇の前に
連休や長期休暇は、内覧希望が入りやすい時期です。内覧は、家族が揃う日に希望する人が多いですからね。
そのため3連休や長期休暇の前の週などは、買い手が「次の休みはどこを内覧しようかな~」と見定めているときなんです。
このようなときを狙って価格変更すれば、「値下げ物件」として情報が出回るので内覧につながりやすくなります。
◆②「安くなった」と感じられる価格に
続いてはどれくらい値下げするかという話。
実は「どれくらい」も大事なんですが、「安くなったと思わせる」ことも大事なんです。
例えば、相場価格はどう考えても2,800万円前後のマンションを、今3,100万円で売っていると。問い合わせも少ないしやっぱり値段を下げようと思ったとき、すぐに2,800万円にするのもいいでしょう。
しかし状況にはよりますが、そこまで下げずに2,980万円など「目を引く価格」にすることも効果的です。「2,980万円」のなにが目を引くのかというと、まずは「3,000万円以下」になっている点。
今や買い手の多くは、SUUMOやHOME’Sなどの不動産ポータルサイトを使って自ら物件検索する時代です。
これらのサイトの検索方法の1つに、価格設定があります。
この価格設定。多くのサイトが、500万円刻みなんですね。
「3,500万円以下」「3,000万円以下」「2,500万円以下」といった具合に。つまり、3,100万円からたった120万円下げるだけで「3,000万円以下」の予算の人の選択肢に入ることができるわけです。
また末尾が「80」という数字は、心理的に「お得感」を演出できるものでもあります。
「3,000万円切ったでー!」とアピールすることができるということですね。しかし、やはり3,000万円を2,980万円にしたところで、「お!安くなった!」と思わせることはできません。
そのためある程度の値引き額を確保しつつ、「桁を変える」「末尾を80という数字にする」というのが効果的な値下げだといえます。
■内覧時の印象をよくする
続いて、問い合わせも内覧希望も多いのに、なかなかマンションが売れない場合。こんなときは、「期待外れ」の印象を与えている可能性が高いというのは前述の通りです。
ではなにをすればいいのかというと、内覧時の印象を良くすればいいんです。
とはいえ口では簡単にいえても、なかなか印象を良くするのは難しいです。でもそれは可能。ポイントとなるのは、次の2つです。
➀「綺麗さ」は築年数相応であればいい
印象を良くするというと、大規模なりフォームが必要なのかと思うかもしれません。
しかし築年数相応であれば、必要以上の綺麗さは求められません。
築10年なら築10年なりの、築30年なら築30年なりの見た目なら、買い手は「思った通り」なのです。
しかし「小さなお子さんがいる」「ペットを飼っている」「部屋の中でタバコを吸っている」というようなマンションは、築年数以上に劣化していることが考えられます。
このような場合は、ハウスクリーニングをしたり、壁紙を変えたりするプチリフォームが効果的な対策となります。
ハウスクリーニングも壁紙を変えるくらいのリフォームも、10万円前後から可能です。
販売価格を10万円下げたところで大した反響はありませんが、ハウスクリーニングや壁紙を変えた場合、居室内の印象は大幅に良くなるんです。
もちろん可能な限り物を減らして、隅々まで清掃する努力も同時に頑張りましょうね。
◆②ステージングで素敵な住まいを演出する
築年数相応の「見た目」になったら、続いて「魅せ方」を工夫してみましょう。
よりよい住まいを演出することを、「ステージング」といいます。
ステージングで目指すべきは、モデルルームや住宅展示場のような空間。
もちろん住みながら売却される場合は、そこまでのクオリティは不可能でしょう。
しかしステージング後の内覧は成約率が20%も高まるという統計があるくらい、「魅せ方」というのは大事。リビングだけ、キッチンだけ、1つの居室だけ、1つの収納だけなど、一部分だけでもステージングは効果的です。
築古マンションだったら古民家カフェ風にしてみたり、ファミリータイプだったら奥様が気に入るようキッチンをスタイリッシュに演出してみたり、物件にあった「魅せ方」を工夫してみてください。
■不動産会社を変える
続いて、「不動産会社がどうも頑張ってくれない」あるいは「価格も妥当なのに、なぜだか内覧も少ないし、一向に売れる気配がない」という場合。
こんなときは、思い切って不動産会社を変えることを検討しましょう。
不動産会社を変えた途端に売れた!というのは、この業界ではよくある話でもあります。
不動産会社を変えるときのポイントは、改めて査定依頼から始めること。
それは、そもそも今の不動産会社による査定額に問題がある可能性もあるからです。
また「査定依頼」とは、不動産会社の力量や担当者の人柄をみることができる非常に重要な場でもあります。
査定依頼する不動産会社には、「なぜ今の状態で売れないのか?」「売るためにはどうするべきか」などの質問を投げかけ、納得できる回答ができるかどうかを判断基準にしてもいいでしょう。
今度こそ失敗はしたくないし…
なおかつ地域に特化した不動産会社かを見極めることです。
□マンションの査定依頼はイエサテにお任せを!
「マンションがなかなか売れない…」という場合、査定額や不動産会社に問題があることも考えられます。
そんなときは、適正な価格を知るために、また不動産会社の信頼性を見極めるために、再度、査定依頼からやり直すことをおすすめします。
当サイト「イエサテ」は、大阪・神戸のマンションに特化した査定依頼サイトです。エリアと物件種別を絞ることで、大阪・神戸エリアのマンション売却に強い不動産会社のみを厳選することができました。
またイエサテには、大阪・神戸の全てのマンションの売却事例がインプットされています。マンション名を入れるだけで売却相場価格がすぐにわかる、「簡単相場チェック」もぜひご利用ください。
少し厄介なマンションを売るための方法を解説しますね!
□こんなマンションは売りにくい!
価格変更やステージング、不動産会社の変更など、売れないマンションを売るための方法はあります。
しかしとくに売りにくいといわれる次のようなマンションは、違った対策を講じることも必要かもしれません。
■4LDK以上
マンションを買う人は、単身者やご夫婦、ファミリー層です。
1LDKは単身者やご夫婦のみの世帯に、3LDKまでの間取りはファミリー層に人気が高いです。しかし少子化、核家族化が進んでいる昨今では、4LDK以上のマンションは需要が低くなってしまいます。
とはいえマンションに「広さ」をもとめる人は一定数いますので、居室数が多い場合は部屋をつなげたり、リビングを居室1つ分広くしたりするリフォームが効果的でしょう。
ただし独断でリフォームをすることは避け、不動産会社の見解をまずは聞いてみることが大切です。
できるなら1社ではなく、複数社に相談するのがベストです。
■定期借地
土地部分の所有権がない定期借地のマンションは、一般的に相場価格が8割前後になってしまうとともに、需要も低いというデメリットがあります。
マンションだと「土地」を意識することはあまりないものの、やはり「借地」「自分のものにはならない」というイメージが買い手を遠ざけてしまうんですね。
しかし購入価格が抑えられるという点は、メリットともいえます。
定期借地のマンションを早期売却するには、定期借地ならではのアピールポイントを探してくれたり、適切なターゲットに周知させたりしてくれる不動産会社を探すことがなにより重要になるでしょう。
■築50年以上
築古マンションの需要はかなり低いと覚悟しなければなりません。
とくに築50年以上のマンションは、日本にマンションが普及し始めた初期のもの。
コンクリート造だったとしても、耐震性や設備に不安にならざるをえません。
どうしても売れないのなら、おそらく他の住人もマンションをどうすればいいのか悩んでいるはずです。管理組合で話し合ってマンション自体のリノベーションや建て替え、取り壊しの話を進めていくことも1つの選択肢となります。
ですが賃貸経営って、予想以上に難しいものなんです。
□売れないマンションを賃貸に出すのは有効?
売れないのなら賃貸に…と考える人もいらっしゃいますが、それは賢明な判断とはいえません。
なかなか売れないマンションというのは、賃貸に出したとしても需要は見込めないからです。
賃料を安く設定することで空室は避けられるかもしれませんが、マンションを所有している限り、固定資産税や管理費、修繕積立金などの維持費は継続してかかります。まず黒字経営が難しいということです。
また売却するときにリフォームやハウスクリーニングは必須ではありませんが、第三者に入居してもらうためには「使用感」を取り払わなければいけません。つまり、初期費用も必要になるわけです。
もちろん設備に不具合がでれば、修理費は家主負担。それに加え経営者として、契約やトラブル対応、確定申告などの業務も始まります。
マンションの空き家が増加している昨今では、賃貸物件として購入したマンションでさえも経営は難しいものです。
そのため「売れないから賃貸に」と、安易に考えるのは避けるべきでしょう。
とくに今はマンションが高く売れるとき。
「今じゃない」と思っていたら後悔するでしょうね。
□2019年以降マンションがさらに売りにくくなる可能性も
売れないマンションも売り切ることが大切です。
実は、今はマンション価格が高騰している「マンションバブル」ともいえる時期。
「売れないから賃貸に」「もう少し待ってから売ればいいや」という考えは、非常にもったいないことであり、同時に危険でもあるんです。
■現在のマンション市況
(出典:国土交通省)
こちらは、近畿圏・大阪府の中古マンションの成約価格の推移を表したグラフです。
いずれも右肩上がりなのが歴然ですよね。
2013年頃からマンション価格は高騰を始め、ここに来てもまだ高騰は続いています。近畿圏の中古マンションの成約平米単価は、2019年1月~3月期で34.3万円。
すでに高騰が始まっていた2016年の同時期は29.1万円ですから、この3年で平米単価が5万円以上高騰しています。
60㎡のマンションだったら価格に300万円以上の差があるということですから、これは驚くべき数字なんです。
■「マンションバブル」はいつか弾ける
この高騰が続けばいいのですが、「バブル」には必ず終わりが来ます。今のマンション価格高騰には、東京オリンピックや消費税増税、異次元の金融緩和政策などの要因が考えられます。
このいずれもが、2019年後半から2020年前後に収束するものばかりなんです。
増税前は、一時的に消費が高まります。
マンションにおいてもそれは同様です。特に今回は、消費税5%→8%、8%→10%の増税が続いていますから、2019年10月の増税後の「買い控え」は測りしれません。
そして東京オリンピックは、ご存知の通り2020年夏の開催。
オリンピックによる「特需」は、大会終了後に収まっていくと考えるのが自然でしょう。
異次元の金融緩和政策については、いまだ終わりは発表されていません。
しかし各国が金融緩和政策を終わらせており、日銀の黒田総裁も出口戦略についての言及を始めている状況です。
消費税増税の影響を考えると、増税直後に政策を終わらせることはないでしょう。しかし2020年以降は、いつ金利が上昇してもおかしくない状況です。
つまり2019年後半から2020年にかけてが、今のマンション価格が下降に転じ始める起点になるのではないかという見方が強いのです。
□まとめ
マンションが売れないのには、必ず理由があります。
その理由を見極め、適切な対策を講じることが大切です。
ただ「なんで売れないのかわからない」ということもあると思います。
しかし売主が「わらかない」というのは、不動産会社による報告・連絡・相談がなされていない証拠。
そんなときはマンションを査定することから再度始めて、早期売却を目指しましょう。